品質へのこだわり

わが社はまもなく創立100年を迎えます。この間、天然素材由来の無機系塗り壁材(プラスター)一筋、専業で製造し続けてまいりました。塗り壁一筋、いわば正真正銘の壁屋です。その壁屋としてのこだわり、矜持の一端をお伝えします。

漆喰を科学する

創業以来、漆喰を製造してきた弊社ですが、その生産・出荷量は1960年代の高度成長期以降40年以上にわたり、減少の一途をたどりました。しかしながら、漆喰の可能性・有為性を確信する弊社は「漆喰を科学する」をテーマに、漆喰の研究開発を1990年代以降今日にいたるまで30年以上強化し続けております。漆喰の調湿性や持続的な防カビ性、防ダニ性、消臭性を学会や学術論文を通じて、どこよりも先に発表したのも弊社です。

「漆喰大好き、塗り壁大好き」と全国から集まって入社する化学系・生物科学系・建築系エンジニアが、今後一層、お住まいの健康化、快適性、塗り壁の魅力追求のために、漆喰やモルタルに関する研究開発力を高め、魅力的な塗り壁を開発・提供してまいります。

お住まいにこそ漆喰

1995年、ドイツ・フランスを訪問した現代表・奥山は、ヨーロッパの住宅の多くが室内壁・外壁いずれも漆喰であることに驚き、その美しさ・心地よさに魅了されました。日本の壁のほとんどが壁紙であるのとはあまりに対照的で、その時以来奥山は「お住まいにこそ漆喰を」「伝統建築だけでは漆喰はもったいない」と訴え続け、わが社を漆喰中心の塗り壁会社へ変えました。

 漆喰の主原料の元である石灰の原産地に本社を構えるわが社は、それ以来30年以上、室内壁にほぼ壁紙しか見ない国内住宅において、いかに漆喰を広めるかに特化し、研究開発、生産技術、アフターメンテ強化を進めてまいりました。

そこから生まれたのが、色ブレなしの塗り壁調色技術・検査体制と豊かなカラーバリエーション、高品質な漆喰壁をつくる漆喰ペースト製品、誰でもどこでも簡単に塗れるDIY向け漆喰製品開発、外部学術機関と共同研究を行う漆喰の機能性研究、様々な建築構造・仕様・下地に対応できる製品群と施工法の開発等です。

日本プラスターの漆喰工事は「技能×人間性×生産量」

漆喰壁の美しく心地よいお住まいを日本中に広げるためには、わが社自ら漆喰工事を行う必要があると、2020年「工事部」を発足し、2021年には国土交通大臣より一般建設業許可をいただき、全国で漆喰左官工事を本格化しました。

 一方で、本社近くに「しっくい学舎」を設立し、新卒採用の正社員をしっくい左官社員として養成しております。わが社では彼ら工事部施工社員を職人と呼びません。「しっくい左官社員」と呼びます。美しさ、温もり、潤いをもたらす漆喰のお住まいに何よりも大切なのは塗る者のお客様を思う心、人間性です。しっくい左官社員は、「技能×人間性×生産量」を必須要件とし、お客様の大切なお住まいに塗らせていただく感謝と敬意の心、高邁な人間性を何よりも尊重します。その上で、壁紙以上の価値をつくる技能と生産量、この二つが人間性と三位一体となってはじめて漆喰は普及する、そうわが社は考え、実践し続けます。